既存製造拠点の拡張と高精度クリーンルーム新設
韓国・世宗および釜山事業所における既存ラインの高度化を実施し、超大型FC-BGA基板の歩留まり向上に向けた最新露光装置と自動搬送システムを導入します。
人工知能データセンター向け需要急増に対応し、次世代FC-BGA基板とガラス基板の開発・量産拠点を大幅拡張。
サムスン電機(Samsung Electro-Mechanics)は、急速に拡大する人工知能(AI)サーバーおよび次世代半導体向けの高密度インターコネクト基板(FC-BGA)の生産能力を劇的に増強するため、総額49億ドル(約7,300億円)規模の設備投資計画を正式に決定しました。この戦略的投資により、同社はデータセンター向け高性能プロセッサ用基板市場におけるシェア拡大と、次世代ガラスコア基板の商業化を加速させます。
韓国・世宗および釜山事業所における既存ラインの高度化を実施し、超大型FC-BGA基板の歩留まり向上に向けた最新露光装置と自動搬送システムを導入します。
20層を超える超多層配線構造を持つAIチップ用大型基板の量産体制を確立し、主要ハイパースケーラーや半導体ファブレス企業への安定供給を開始します。
熱歪みを大幅に抑制し高周波特性に優れたガラス基板のパイロットラインを稼働させ、2nm世代以降の最先端AIプロセッサとの統合検証を進めます。
北米およびアジアの主要ファウンドリや後工程受託製造(OSAT)企業との直接連携体制を完成させ、世界的なAIインフラ構築を支える基盤を固めます。
生成AIモデルの急速な大規模化に伴い、GPUやカスタムASIC単体の演算性能だけでなく、それらを取り巻く高密度パッケージ基板の性能がシステム全体のボトルネックとなっています。特に複数のチップレットを高密度に相互接続する2.5Dおよび3Dパッケージング環境では、基板面積の大型化と微細配線の電気的安定性が不可欠です。
サムスン電機が今回投じる49億ドルは、従来の有機コア基板の物理的限界を克服するための先端材料研究にも充てられます。積層セラミックコンデンサ(MLCC)で培った高度な積層・焼成技術を有機・無機ハイブリッド基板へ応用することで、信号伝送損失を最小限に抑えつつ、厳しい熱サイクル下での耐久性を確保します。
「AI時代のコンピューティング基盤は、シリコンそのものの微細化競争から、パッケージ基板全体のアーキテクチャ革新へと主戦場を移行させています。」
今回の大型投資は、韓国国内のエレクトロニクスサプライチェーン全体の強靭化にも寄与します。素材・露光装置・検査装置メーカーとの緊密な協業を通じて、地政学リスクに左右されない高信頼なサプライチェーンを構築し、世界のデータセンター需要に応える構えです。